スカジャンと同じお土産刺繍文化を、ジャケットではなく「枕」から見る。そんな珍しいヴィンテージアイテムをまとめた一冊『The SUKIMONO BOOK extra edition Issue 05 “SUKA PILLOW”』が、2026年9月20日に発売されました。
スカジャンラバー編集部でも、さっそく本書を購入。実際にページをめくってみると、タイトルの通りスカピロウが主役ではあるものの、スカジャンやスカガウン、さらに変わり種のスーベニアグッズまで掲載されています。全96ページながら想像以上に内容の幅が広く、スーベニア刺繍の図案集としても見応えのある一冊です。

そもそも「スカピロウ」とは?
スカピロウとは、スカジャンを思わせる刺繍が施された枕、またはクッションカバーのこと。虎、龍、鷹、日本地図といった見慣れたモチーフが、衣服とは異なる四角い画面の中に収められています。
発売情報によると、本書が扱う中心は1940年代後半から1950年代に日本で作られた個体です。ヴィンテージ市場でもスカジャンほど目にする機会がなく、存在は知っていても、まとまった数を比較できる機会はほとんどありません。
スカジャンが「着るスーベニア」だとすれば、スカピロウは部屋に持ち帰るスーベニア。同じ刺繍文化が衣服だけではなく、生活用品にも広がっていたことを見せてくれる存在です。

KAPITALのKIRO氏が集めた個体を中心に、96ページで紹介
『SUKA PILLOW』は、スタイリスト・原田学さんが2013年から不定期で手がける『The SUKIMONO BOOK』と、KAPITALによるコラボレーションブックです。
誌面の中心となるのは、KAPITALのデザイナー・KIRO氏が収集してきたスカピロウ。スカジャンやスカガウンも掲載されるほか、1960年代のベトナム・スーベニアジャケットを思わせる刺繍入りピロウ、1940年代の中国のスーベニアジャケットに通じる刺繍入りピロウまで収録されています。

ジャケットでは背面、胸、袖へと分かれる図案が、ピロウでは一つの正方形へ集約されます。刺繍の密度や余白、文字の置き方がより直接的に見えるため、スカジャン好きにとっては図案集としても楽しめそうです。
ピロウだけではない、珍しいベッドカバーなども掲載
なかでも目を引いたのが、スカジャンと同じような日本地図や風景、装飾文様を刺繍した大判のベッドカバーです。ピロウ以上に現存個体を見る機会が少ない変わり種で、誌面では対になるピロウと一緒に紹介されています。
衣服、枕、ベッドカバーへとモチーフが展開されている様子を見ると、当時のスーベニア刺繍が「ジャケットの一様式」だけではなく、旅の記憶を持ち帰るための幅広い装飾文化だったことが伝わってきます。

書籍情報
- 書名:The SUKIMONO BOOK extra edition Issue 05 “SUKA PILLOW”
- 発売日:2026年9月20日
- 仕様:全96ページ/オールカラー
- 価格:2,200円(税込)
- 制作:The SUKIMONO BOOK × KAPITAL
KAPITALとのコラボレーションブックとしては、ヴィンテージのモトクロスパンツを扱った『MX PANTS』以来、約3年ぶり。前作は関連アイテム購入者向けで一般販売されなかったため、今回は多くの人が手に取れる久しぶりの機会となります。
どこで買える?
本書はKAPITAL全15店舗のほか、代官山 蔦屋書店、Gleeful原宿店、GRACE、COSMICJUMPER、SUNTRAP、CA.、JAM CLOTHING、DIRT、DESERT SNOW各店、Dracaena吉祥寺本店、PIGSTYアメ村店などで販売されています。
店舗によって在庫状況が異なる可能性があるため、遠方から足を運ぶ場合は事前の確認がおすすめです。最新情報は原田学さんのInstagramもあわせてご確認ください。
スカジャンを「服の外側」から考えられる一冊
スカジャンの歴史を追っていると、どうしてもジャケット本体へ目が向きます。しかし、同じ刺繍表現がピロウやガウンにも残っていることは、戦後日本のスーベニア文化がもっと広いものだったことを教えてくれます。
現物を比較することが難しいスカピロウを、一冊の中でまとめて見られる意義は大きいはず。刺繍図案が好きな人はもちろん、ヴィンテージスカジャンの周辺文化まで知りたい人にも気になる新刊です。
参考:Hypebeast「スカジャンの刺繍をまとった“枕”に迫る1冊『SUKA PILLOW』が発売」/KAPITAL Shop List(いずれも2026年9月24日閲覧)
